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  • 空を見上げれば。そこには。
    澱んだ空に、星が広がる。
    ああ、私が嗤っている。
    私が私を嗤っている。
    捻れ曲がった私が。





    嗜む酩酊のはずが、
    いつしか、“それ”なしでは。息さえ、
    出来なくなってしまう。

    打ち棄てる、思考を。

    蔓延る全ての憂鬱を、
    くはりと、吐き出すようにして、
    辛うじて生きている。

    気だるさに、溶けゆく。

    ねぇ、貴女。
    思うに、この現実は。
    脆く果敢ないものなのかしらね?

    虫のように、操られ、交わる。
    無自覚な本能のまま、行われて、広がる。

    腐っていく。
    心の隙間を、埋めようと。
    ただ、ただ、繰り返す。

    ——けれども、何も埋まらずに。

    私は。

     何を。

    誰と。

     何を。


    誰もが欺瞞を塗り固め、
    顔という、顔中に貼り付け。
    自分を、欺きながら。

    歩み寄る、密かに。

    或いはその感情さえ、
    ひと時の、悪戯の為せる、
    逃避の産んだ幻。

    現実を、歪めて。

    ねぇ、私。
    思うに、この関係こそ。
    酷く汚いものなのかしらね?

    虫のように、寄生され、諍う。
    夜色の笑みをした何かが、私を、見つめる。

    穢れていく。
    愉悦を湛える、その眼は。
    ただ、ただ、雄弁に。

    ——未だ未だ、終わらせはしない。


    貴女は。

    何を。

    誰と。

    何を。

    欠けていく。奪われた椅子の数一つ。

    私には、取り戻す術が見つからない。

    故に。


    欠けていく。壊すべき椅子の数一つ。

    私には、それ以外の術が見つからない。


    虫のように、
    支配され、
    朽ち逝く。
    病の果ての夜の黒を、
    その内に、孕んで。

    消えていく。
    全てが捻れて、壊れる。
    ただ、ただ、容赦なく。

    ——幻想が、牙を剥く。


    私は。

    何を。

    誰と。

    何を。

    其処には。

    もはや。

    誰も。

    何も。


  • [00:06.67]
    [00:08.67]
    [00:10.29]空を見上げれば。そこには。
    [00:20.43]澱んだ空に、星が広がる。
    [00:30.07]ああ、私が嗤っている。
    [00:39.82]私が私を嗤っている。
    [00:49.25]捻れ曲がった私が。
    [00:56.88]
    [01:02.42]
    [01:12.32]
    [01:29.30]
    [01:33.49]
    [01:35.77]嗜む酩酊のはずが、
    [01:43.49]いつしか、“それ”なしでは。息さえ、
    [01:48.59]出来なくなってしまう。
    [01:53.91]
    [01:53.98]打ち棄てる、思考を。
    [02:00.61]
    [02:06.41]蔓延る全ての憂鬱を、
    [02:14.63]くはりと、吐き出すようにして、
    [02:19.85]辛うじて生きている。
    [02:24.90]
    [02:25.20]気だるさに、溶けゆく。
    [02:29.65]
    [02:29.80]ねぇ、貴女。
    [02:33.25]思うに、この現実は。
    [02:37.53]脆く果敢ないものなのかしらね?
    [02:45.06]
    [02:45.45]虫のように、操られ、交わる。
    [02:53.00]無自覚な本能のまま、行われて、広がる。
    [03:00.62]
    [03:00.83]腐っていく。
    [03:02.77]心の隙間を、埋めようと。
    [03:08.64]ただ、ただ、繰り返す。
    [03:12.62]
    [03:12.55]——けれども、何も埋まらずに。
    [03:16.38]
    [03:16.49]私は。
    [03:18.23]
    [03:18.53] 何を。
    [03:20.18]
    [03:20.45]誰と。
    [03:22.09]
    [03:22.28] 何を。
    [03:26.02]
    [03:36.25]
    [03:48.45]誰もが欺瞞を塗り固め、
    [03:56.14]顔という、顔中に貼り付け。
    [04:01.38]自分を、欺きながら。
    [04:06.40]
    [04:06.81]歩み寄る、密かに。
    [04:11.01]
    [04:19.57]或いはその感情さえ、
    [04:27.52]ひと時の、悪戯の為せる、
    [04:32.56]逃避の産んだ幻。
    [04:37.46]
    [04:38.03]現実を、歪めて。
    [04:42.03]
    [04:42.49]ねぇ、私。
    [04:45.91]思うに、この関係こそ。
    [04:50.36]酷く汚いものなのかしらね?
    [04:57.78]
    [04:57.99]虫のように、寄生され、諍う。
    [05:05.64]夜色の笑みをした何かが、私を、見つめる。
    [05:13.21]
    [05:13.47]穢れていく。
    [05:15.32]愉悦を湛える、その眼は。
    [05:21.19]ただ、ただ、雄弁に。
    [05:25.13]
    [05:25.46]——未だ未だ、終わらせはしない。
    [05:29.11]
    [05:29.12]
    [05:29.13]貴女は。
    [05:30.88]
    [05:31.02]何を。
    [05:32.86]
    [05:33.17]誰と。
    [05:34.88]
    [05:34.98]何を。
    [05:38.09]
    [05:39.02]欠けていく。奪われた椅子の数一つ。
    [05:46.98]
    [05:46.99]私には、取り戻す術が見つからない。
    [05:54.32]
    [05:54.16]故に。
    [05:54.80]
    [05:54.81]
    [05:54.82]欠けていく。壊すべき椅子の数一つ。
    [06:02.41]
    [06:02.42]私には、それ以外の術が見つからない。
    [06:10.08]
    [06:10.09]
    [06:10.10]虫のように、
    [06:13.72]支配され、
    [06:15.93]朽ち逝く。
    [06:17.85]病の果ての夜の黒を、
    [06:21.44]その内に、孕んで。
    [06:25.55]
    [06:25.80]消えていく。
    [06:27.66]全てが捻れて、壊れる。
    [06:33.46]ただ、ただ、容赦なく。
    [06:37.14]
    [06:37.59]——幻想が、牙を剥く。
    [06:41.24]
    [06:41.25]
    [06:41.26]私は。
    [06:43.23]
    [06:43.24]何を。
    [06:45.30]
    [06:45.31]誰と。
    [06:47.12]
    [06:47.13]何を。
    [06:49.09]
    [06:49.10]其処には。
    [06:51.03]
    [06:51.04]もはや。
    [06:53.12]
    [06:53.13]誰も。
    [06:55.00]
    [06:55.01]何も。
    [07:07.03]
    [07:11.01]