『櫂』
閾
其れは、繙かれた『結晶』の断片。或いは赫奕たる日輪の残照。
思想も共感もいらず、ただ幻聴を誘発する『起因』としての音楽
ゆえに、密度の幻想は綻び、蹌踉めく世界は明日を『忘却』す。
音の中の「痙攣的」な美は、観念を超え肉体に訪れる野生の戦慄
敢えて、理解を望み縺れ尽く音声や文字の枠外での“约束”を.
まして、心と五感が一致するなら全て最上の「音楽」に変ずる。
それは、鳴り響く世界から現実的な音を「歌」おうとする思考。
美しき旋律も、音を语る言を持たずしては心にも『留』めがたし
美しき旋律も、音を语る言を持たずしては心にも“留”めがたし.
言叶を用いて奏でる者は才能に在らず、ただの记忆に“过”ぎぬ
ならば、意味から解放された響きは『音』の世界の深淵を語る。
己が分を知りて及ばざる时は速やかに止むるを『智』と言うべし