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  • プレゼント

    Vocal:Mitsuki & Lico

    Lyrics:少女病
    Compose&Arrange:ピクセルビー
    翻译:静かに描く


    果ての見えない広さだけが取り柄の貧困の街
    この場所に生まれ落ちてしまったが最後
    蟻地獄のように 抜け出すことは困難で
    この街で生まれ育った 天涯孤独の青年【セリル】は
    生きていくために 餓死しないために "殺し屋"となった



    けれど殺し屋というのは自称だけのこと
    優しすぎるセリルは 仕事の悉くを失敗する
    不出来な人間に何度もチャンスは与えられない
    ただのなんでも屋として扱われるまでに 時間はいらなかった

    この街では そんな誰にでもできるような仕事は多くはない
    報酬もスズメの涙ほど
    このままでは 死ぬまでこの街から抜け出せない 先がない
    悩むセリルに斡旋屋の老婆 新しい仕事の話が舞い込んだ

    『今日こそは実入りのいい仕事の話かと勢い込むも
    老婆はただニヤリと笑うだけ
    街のはずれに住むひとつの家族。
    そこで父親役を演じて欲しい、というよくわからない内容の仕事だった
    年若い母親に、その娘と息子。
    彼らの本当の父親は亡くなっていて、再婚相手である詩人は
    子供達が幼い頃に遠い国へ歌いに行ったきり
    もう何年も帰らないという』

    「——きっともう死んでいるんです」
    彼女【レイラ】は小さく囁いて
    まだ幼い子供達は父親の顔さえ覚えていないのだと
    「ただ、声と雰囲気はとてもよく似ています」そう笑った

    父親役を頼んだのは彼女ではなくて
    誰からの依頼なのか首を傾げるけれど
    歓迎し受け入れてくれるレイラの前では 断りきれず流されるままに
    その役を引き受けていた

    日が落ちて帰宅する二人の子供達
    「お父さんが帰ってきたよ
    ずっと会いたがってたよね
    お父さん、という響きがくすぐったくて
    けれど少し高揚もしていて
    はじめこそ不審そうにされたけど

    屈託のない子供達 一度打ち解けてしまえばすぐに仲良くなって
    優しい母親と娘と息子 4人の家族として
    決して広くはないひとつ屋根の下 新しい生活がはじまった

    家に帰れば暖かな 明かりが灯り誰かが待っている
    ただそれだけの出来事にも 小さな幸せ感じて

    『これまで家族というものを知らなかった彼にとって
    それはたまらなく魅力的な空間で
    それがまるで、本当の家族であるかのように錯覚さえして
    子供達を養うために夜の仕事をしていたというレイラ
    それを半ば強引に辞めさせ、自分が稼ぐからと
    低賃金ながらも真面目な仕事に就く
    この仕事は、自分一人が生きていくためだけのモノではない
    そう思うだけで
    いくらでも力が沸いてくる気がするのが不思議だった

    「音楽を奏でて歌うのが お父さんの仕事なんでしょう?」
    「聞いてみたい!」
    困り果てるセリルにせがむ 愛らしい二人の子供
    彼女に教わってたどたどしい弾き語りを覚えて

    決して上手いとは言えない歌でも 子供達は喜んでくれて
    中でも繰り返し歌ったのは "家族の幸せな情景を表現した詩
    レイラが隠れて涙を拭っていたのは 帰らない彼を想ってのことか
    やりきれない感情に苦しみながら それでもただ——ただ歌い続けた




    家族として暮らし続けて どれだけの時間が経っただろう
    依頼されての仕事であることなど すっかり意識から消えて
    まるでずっとそうであったかのように
    家族の一員として馴染んでいた

    ある日 彼にとって都合の悪い嫌な噂を耳にしてしまう

    「——詩人が長い旅を終えてこの街に帰ってくるらしい」

    思いもよらないことにセリルは苦悩した
    「ヤツが帰ってきたら、俺の居場所はどこにもなくなってしまう」

    失ってしまうんだ 手に入れた家族も 幸せも全て——全てを

    視界が闇に閉ざされて 一人の夜を思い出してしまう
    絶望に満ちた孤独な部屋 生きがいのないあの日々

    『呆然としながら帰宅すると
    可愛い子供達とレイラが笑顔で出迎えてくれる
    そして今夜もあの詩をと、せがまれて……』

    「だめだ、この場所を失ったら、俺は——」

    『家族が寝静まった頃、隠し持っていた刃物を持ち出し
    静かに家を出る
    荒廃した街の入り口で息を殺すように
    存在を殺すようにして張り続ける時間は
    実際にはほんの数日ではあったけれど
    途方もなく長いものに感じられて
    街に帰ってきた詩人を無言で刺し殺し
    その死体を老婆のところへと運んでゆく
    はじめて人が殺せたんだね?と嬉しそうに笑う老婆。
    後の処理を頼み、言葉もなくその場を後にして帰宅の途についた

    「なんで帰ってこなかったの?」
    「心配したんだよ
    また旅に出てもう戻ってこないのかなって

    数日家を空けただけで こんなにも心配してくれる
    泣きじゃくる二人と
    目を赤く腫らしたレイラを強く抱き締める

    「大丈夫、どこにも行きはしないよ
    だって僕らは家族なんだから
    その夜は幸せな部屋の中で 家族の詩が
    その合唱がいつまでも響いて

    これが愛という欲望か それは瞬間にして永遠だった
    根源的な価値観さえ 全てを書き換えて
    何を犠牲にしても 手を穢しても 守りたい業深き感情
    いとも容易く人を壊し 思考回路を狂わせる

    「長かったけど、ようやくこれが始まりだ
    一人殺せば、次はもっと容易くその手を血に染めるだろうよ
    大切な家族のためならなおさらにね

    「家族——?
    ねぇ、義父さんより
    アレの方がたくさん稼げるっていうのは嘘じゃないよね

    「早くたくさん殺してお金を稼いでくれないかなぁ
    そしたら、お母さんを連れてこんな薄汚い街から出て行くんだ

    「ああ、今回の依頼料はあいつの次の仕事の分から
    引かせてもらうよ
    悪い子たちだね、怖い怖い

    「やだなあ、家族の幸せのためだよ。本当の家族の、ね



  • [00:01.000]プレゼント
    [00:03.330]
    [00:05.670]Vocal:Mitsuki & Lico
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    [01:39.710]この街では そんな誰にでもできるような仕事は多くはない
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    [01:53.680]このままでは 死ぬまでこの街から抜け出せない 先がない
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    [04:10.400]日が落ちて帰宅する二人の子供達
    [04:15.300]「お父さんが帰ってきたよ
    [04:18.460]ずっと会いたがってたよね
    [04:23.340]お父さん、という響きがくすぐったくて
    [04:28.400]けれど少し高揚もしていて
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    [06:01.020]そう思うだけで
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    [06:18.580]「聞いてみたい!」
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    [10:18.510]その死体を老婆のところへと運んでゆく
    [10:22.640]はじめて人が殺せたんだね?と嬉しそうに笑う老婆。
    [10:28.130]後の処理を頼み、言葉もなくその場を後にして帰宅の途についた
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