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  • 西の空に風船が
    窓拭きも止めにした
    昼のサイレンが鳴り
    通り低く鳩が飛ぶ
    花瓶の花束は萎れ
    泣き止んだ
    出前の蕎麦はやけに延びて
    煤けたヤカンが唸るやり切れぬ

    ああ、笑えと肩小突き
    飴色の櫛を抜く
    書き始めたノベルに
    百合と涙を添える
    猿山の上で蚤かき
    彼の御方
    火照る肌埃の舞う中
    リンゴの芯を投げつけてくれる

    レンガ通りをゆけば彼方で太古の音色が
    うつろに鳴り響く
    嫌な夢か
    山間に赤い月が
    溶けている
    頬紅の君肩を抱いて
    小道を逸れタデの葉をちぎった
  • [00:08.957]
    [00:13.448]西の空に風船が
    [00:17.707]窓拭きも止めにした
    [00:21.957]昼のサイレンが鳴り
    [00:25.707]通り低く鳩が飛ぶ
    [00:32.209]花瓶の花束は萎れ
    [00:35.957]泣き止んだ
    [00:39.457]出前の蕎麦はやけに延びて
    [00:44.448]煤けたヤカンが唸るやり切れぬ
    [00:58.197]
    [01:02.698]ああ、笑えと肩小突き
    [01:06.947]飴色の櫛を抜く
    [01:11.697]書き始めたノベルに
    [01:14.958]百合と涙を添える
    [01:21.446]猿山の上で蚤かき
    [01:25.208]彼の御方
    [01:28.948]火照る肌埃の舞う中
    [01:33.459]リンゴの芯を投げつけてくれる
    [01:40.207]
    [01:50.197]レンガ通りをゆけば彼方で太古の音色が
    [01:55.957]うつろに鳴り響く
    [02:00.197]嫌な夢か
    [02:05.458]山間に赤い月が
    [02:09.458]溶けている
    [02:13.197]頬紅の君肩を抱いて
    [02:18.457]小道を逸れタデの葉をちぎった