黒紅掬い 揺ら揺ら提灯に 紅染まる人波 愛逢月の夜は 忍ぶ戀もさざめく 一夜 夢に 誘ふ 祭囃子 紙は破れ 唯 虚しく水を掻くばかり 嗚呼 現と夢はうらはら 手を伸ばしても 掴めぬ存在にこそ 人は焦がれて 惹かれ合うもの 玉響結ぶ 契はやがて消えるとしても 共に揺らす鈴緒 秘めた想いは 黒紅掬い