人魚の涙 海辺に腰を掛け、彼女は何を思う 満ちては引く波に重ねるこの身をただ 桜舞い散る 静かに淡く 風に誘われ二人は出会う 目と目が合った時予感した 胸に灯された火照り 気付かないふして目をそらす 背には刺さる眼差し 秋の風が頬を撫でるように過ぎゆく 帰る場所があると知りながら溺れていた そっと絡まる指に思いを 明日が二人を離さぬように 神様 お願い少しだけ 秘密の時間を止めて そうしたら背中からナイフで刺すわ 二人の熱情 未来で重なる事を信じ 海辺に涙が染みる キラキラ輝き摇れ落ちる様は 鱗のように 鱗のように