[00:00.000] 作词 : ひとしずくP×やま△　
[00:00.000] 作曲 : ひとしずくP×やま△　
[00:00.00]
[00:12.97]舞い落ちる粉雪が
[00:19.22]山の背を白く染める
[00:25.32]寂れた村の あばら家で
[00:31.36]二人、身を寄せ合う 冬の夜
[00:37.59]「出会った日も、雪だった」
[00:44.09]あなたが 微笑みつぶやく
[00:50.25]囲炉裏火に火照った顔を
[00:56.47]大きな袖の影に隠した
[01:02.77]
[01:04.36]春の訪れを
[01:08.77]息吹の歓び さえずる鳥達と 歌う
[01:15.56]「綺麗な声だね」と あなたが言った
[01:21.81]ただそれが、その言葉が、嬉しくて
[01:27.99]「いつか、綺麗な声が出なくなっても
[01:34.41]それでも、私を愛してくれますか？」
[01:41.05]「当たり前だよ」って 優しく笑い
[01:47.28]そっと 大きな手が頬を撫でた
[01:55.25]
[02:19.39]青葉照る 夏の午後
[02:22.89]あなたが病に倒れた
[02:26.80]貧しい夫婦暮らしでは
[02:30.82]あなたを治す薬は 買えない
[02:34.78]明くる日も 明くる日も
[02:38.79]ただ、ひたすらに機を織る
[02:42.76]儚き紅葉の葉のように
[02:46.82]あなたの命を、散らせはしない
[02:51.57]
[02:52.40]季節は流れて
[02:55.36]夏の終わりを告げる鈴虫が リン、と鳴く
[02:59.74]「綺麗な指だね」と
[03:02.06]傷だらけの手を握る、その手が
[03:05.46]あまりにも冷たくて
[03:07.73]「いつか綺麗な指がなくなっても
[03:11.75]それでも私を愛してくれますか？」
[03:16.22]「当たり前だよ」って 咳き込みながら
[03:19.99]痛む指を 大きな手が包んだ
[03:24.92]昼も夜も 機を織り続けて
[03:28.68]早く早く、薬を買わなければ
[03:32.94]もう少し、あと少し
[03:34.52]紅葉が散る前に
[03:36.67]この指が止まるまで
[03:38.68]この羽が、尽きるまで
[03:44.76]
[03:57.81]「いつか、私がヒトじゃなくなっても
[04:02.86]あなたは、私を愛してくれますか？」
[04:07.23]怖くて真実は告げられぬまま
[04:11.40]そっと ひとり、最後の羽を折り
[04:16.08]「当たり前だよ」って 僕は笑い
[04:20.46]翼を失くした君を抱きしめ、言った
[04:24.49]綺麗に羽ばたいた あの日の鶴を
[04:28.45]ずっと、今でも覚えているよ
[04:32.46]そして 変わらず君を 愛しているよ
[04:42.69]