[00:00.92] ねえ、如何して目を合わさうともしないの [00:06.36] 何故 [00:08.79] 屹度 [00:09.44] 「直視に耐へない。」 [00:11.16] とでも云ふのでせう だうせ ぢやあ [00:17.10] 一体誰よ [00:18.80] こんな女にしたのは誰。 [00:37.16] ねえ、待つてゐたんだよ追つて来てくれるのをずつと [00:44.76] やつと会へたつてのに抱いてもくれないのか [00:50.33] ちょっと [00:52.16] あ人生ご破算 [00:54.62] お前さんあんたの所為だつて [00:59.51] 分かんないの [01:01.80] 仕合せつて何 [01:04.14] 何れが其れだつてのよ [01:07.24] 面倒臭いわ [01:09.71] 脳味噌も腸もばら撒いて見せやうか [01:15.34] 骨の髄まで染め抜かれた女をご覧なさい [01:37.34] 好きよ大好き、皆あんたに上げる [01:43.01] いえ [01:45.22] 嫌ひ大嫌ひよ [01:47.42] 矢つ張り返して今直ぐ [01:51.10] なんて [01:52.86] まう遅いわ南無三 [01:55.20] お前さんで出来てんだ、全部 [01:59.93] 分かつてんの [02:02.24] 仕合せも、不幸も、刻一刻消え失せる。 [02:07.84] 冷やこいやうで温かいこの手が [02:12.76] 味わひ尽くしたわ [02:15.94] これ以上は何にも無いと思ふの [02:20.57] 憎く可愛い人よ 痛いやうで [02:26.06] 気持ち良いお別れよ [02:28.58] 過ぎ去つたあの日々 [02:31.96] 留めてゐるまゝの生命ごと終はらせて仕舞ひたい [02:56.20] 薄らいで行くわ [02:57.64] 私は独り法師