[00:00.000] 作词 : じん
[00:00.025] 作曲 : じん
[00:00.50]
[00:00.98]夏風がノックする窓を開けてみると
[00:05.92]何処からか迷い込んだ鳥の声
[00:11.49]読みかけの本を置き 「何処から来たんだい」と笑う
[00:17.27]目隠ししたままの午後三時です
[00:22.94]世界は案外シンプルで複雑に怪奇した
[00:28.36]私なんて誰に理解もされないまま
[00:34.31]街外れ、森の中、人目につかないこの家を
[00:39.91]訪れる人などいない訳で
[00:44.00]目を合わせないで！ 固まった心、一人ぼっちで諦めて
[00:51.01]目に映った無機物（もの）に安堵する日々は
[00:56.23]物語の中でしか知らない世界に少し憧れる
[01:02.37]ことくらい許してくれますか？
[01:07.78]淡々と流れ出した 生まれてしまった理不尽でも
[01:14.13]案外人生なんで私の中じゃ
[01:19.62]ねぇねぇ、突飛な未来を想像して膨らむ世界は
[01:26.14]今日か明日でもノックしてくれないですか？
[01:32.25]なんて妄想なんかして外を眺めていると
[01:37.18]突然に聴こえてきたのは喋り声
[01:43.06]飲みかけのハーブティーを机中に撒き散らし
[01:48.46]「どうしよう…」とドアの向こうを見つめました
[01:53.33]「目を合わせると石になってしまう」 それは両親に聞いたこと
[02:00.00]私の目もそうなっている様で
[02:05.20]物語の中なんかじゃいつも怖がられる役ばかりで
[02:11.20]そんなこと知っている訳で
[02:17.24]トントン、と響きだしたノックの音は初めてで
[02:22.92]緊張なんてものじゃ足りないくらいで
[02:28.48]ねぇねぇ、突飛な世界は想像しているよりも
[02:34.05]実に簡単にドアを開けてしまうものでした
[02:40.40]
[03:02.23]目を塞ぎうずくまる姿にその人は驚いて
[03:07.89]「目を見ると石になってしまう」と言うとただ笑った
[03:13.35]「僕だって石になってしまうと怯えて暮らしてた
[03:18.88]でも世界はさ、案外怯えなくて良いんだよ？」
[03:24.57]タンタン、と鳴り響いた心の奥に溢れてた
[03:31.69]想像は世界に少し鳴り出して
[03:37.33]ねぇねぇ、突飛な未来を教えてくれたあなたが
[03:43.02]また迷ったときはここで待っているから
[03:51.14]
[04:11.04]夏風が今日もまたあなたがくれた服の
[04:15.95]フードを少しだけ揺らしてみせた
[04:22.57]