月下の幻 ひとしずく 落ちて揺れる影 浮かび沈む時に流された . まだここにいる しるしをのこしたり 触れて優しさを確かめてみたり それは夢のよう掴めぬままに ただ染まり続けて行く白さ . 月が覗き込む水影 両手ですくい 溢れてしまうの 霧に溶けて今もきっと どこかで 幻であり続けてるの . ぽつり ぽつり ひとしずく ぽたり ぽたり 流れたの . ふたしずく 水面に溶けてく 見えぬまますぐ横 すれ違う . 今となっては珍しいでしょうか 私はまだ ここにいていいのですか はぐれてはまた 繋がってゆく 時代に残されてゆく瞳 . 月に重なる角もまた 幻だとは 気づかずにいたの 遠い昔、私はここにいた 今はそこにいないとわかる . ぽつり ぽつり 目に涙 ぽたり ぽたり 跳ね返る . 浮かび沈み時の中で 少し寂しげな顔 それは夢のよう 掴めぬままに ただ染まり続けてゆく白さ . 月が覗き込む水影 両手ですくい 溢れてしまうの 霧に溶けて今もきっとどこかで 幻であり続けてるの . ぽつり ぽつり ひとしずく ぽたり ぽたり 流れたの ぽつり ぽつり 目に涙 ぽたり ぽたり 跳ね返る