「セブンティーン」 窓の外を飛行機雲が滑った。 退屈は何か始まる予感だった。 終わらないものなんてないって言うじゃん。 そんなの簡単には言えないよ。だって... 子供だとか、大人だとか、 割り切れないあまりの部分。 まだ飛べるのかなぁ。 どこまで行けるかなぁ。 誰にも言えなくて飲み込んだ憧れ。 君の肩に降る差し込んだ日差しが、 キラキラ光るから、 その眩しさにいっそ泣きたくなるけど。 期待するだけ不安は募って、 期待される事も同じになって。 描いた夢、なぞった日々。 変わらないまま、変わっていく事。 でも笑えるかなぁ。それだけでいいのに。 誰かの言葉に噴き出したみたいに。 僕の両足に吹き荒ぶ木の葉が、 しらじらと舞うから、 その冷たさにいっそ笑うしかなくて。 聞けないのは言えないから、 言えないのは怖かったから。 まだ飛べるのなら、 どこかへ行けるなら、 話してみようかなぁ。 打ち明けてみようかなぁ。 君の立つ未来が、 僕の居る世界が、 キラキラ光るから、 そんな気がした退屈な昼下がりに。