[00:30.16]一片一文灰散る如く [00:35.14]薄霞 時は降り積もる [00:39.68]毀れる躰はああ何処で [00:42.16]朽ちゆくのでしょう [00:45.14]蠢く私の不浄の指は [00:50.06]毒の絲吐いて女郎蜘蛛 [00:54.57]縛られた過去の亡霊と [00:57.11]人肌を縊る [01:00.07]綺麗事ほどお笑い種の [01:05.03]表を越えて渡りませ [01:08.99]本当は 悪いお人で [01:12.53]あらしゃりますか [01:15.31]愚か恋しや 痴人の愛の [01:17.76]果て無き情け縺れ [01:20.24]堕ちては外道 縋れど地獄 [01:22.71]のぼる気も失せ蜘蛛の糸 [01:25.24]如夜叉燃しませ 戀の恨道 [01:27.71]引き返せぬのならば [01:30.18]覚悟の腹はいざ [01:32.67]抜く鞘ひらひら段平翳して [01:40.10]刺青の薫り墨染めの桜 [01:45.12]漆の闇へと隠しつつ [01:49.64]はるかに 愛する痛みなら [01:52.17]膿み尽くしたでしょう [01:55.10]見上げる宵には裸木の骨 [02:00.11]生きれど女は月髑髏 [02:04.59]白珠の下腹満ちるたび [02:07.10]生まれ出づる死よ [02:10.11]朝日を知らぬ赤子のように [02:14.96]血肉包まれ眠りませ [02:18.67]本当に 可哀いお人で [02:22.14]あらしゃりますね [02:24.98]いのし愛しや 賽の河原の [02:27.77]石積み遊び憫れ [02:30.28]通るは百鬼 罅ぜる鬼灯 [02:32.80]転ぶ間もなく針の山 [02:35.21]女夜叉抱きませ 懺悔野ざらし [02:37.70]二度と帰らせまいと [02:40.19]占う吉凶は [02:42.70]剥ぐ爪はらはら花弁数えて [03:10.04]怖いお人で [03:12.13]あらしゃりますか [03:15.09]いのち惜しかろ 飲み乾す咽に [03:17.58]爛れる情の苦し [03:20.05]秘すれば仏 焼かれて般若 [03:22.52]崩れゆくほど麗しや [03:24.96]女夜叉抱きませ 夢の通い路 [03:27.50]二度と戻れぬように [03:29.98]踏み出した足首 [03:32.57]舞う雪はらはら六花に埋もれて [03:39.83]愚か恋しや 痴人の愛の [03:42.49]果て無き情け縺れ [03:44.94]堕ちては外道 縋れど地獄 [03:47.42]のぼる気も失せ蜘蛛の糸 [03:49.95]如夜叉燃しませ 戀の恨道 [03:52.37]引き返せぬのならば [03:54.86]覚悟の腹はいざ [03:57.37]抜く鞘ひらひら段平翳して