[00:00.000] 作词 : 凋叶棕 [00:01.000] 作曲 : ZUN [00:16.66] [00:22.02]どうして、僕はこんなところを歩いているのだろう [00:32.47]答えは、もはや敢えて問い直すまでもない。 [00:43.03] [00:43.10]—僕は死に場所を探しているのだ。 [00:51.30] [00:53.69]ここなら、誰も僕を見つけることなどないだろう [01:04.30]誰もが、恐れ忌避するという森の奥深く。 [01:14.64] [01:14.76]—なのに、どうして、人がこんなところに? [01:23.06] [01:25.41]あら、そこの“迷い人”さん。 [01:30.60]どうしてこんな所にいらっしゃったのですか? [01:41.26]帰り道を教えて差し上げますから、どうぞついてきて下さい [01:58.24] [02:07.85]そうして足を踏み入れたのは小さな屋敷 [02:18.35]いたいけな少女をあの場所に置き去りには出来ない。 [02:28.23] [02:28.88]—傍で死ぬわけにもいかないだろう。 [02:37.19] [02:39.56]“暖かい飲み物をお持ちします”と彼女は告げ屋敷の奥へと [02:55.09] [02:55.39]ふと聞こえた物音に [03:00.73]興味をそそられた僕は [03:05.98]こっそりと傍のドアを開いた [03:10.87] [03:10.92]そうして、僕の目に、飛び込んだのは [03:16.99] [03:17.01]—毒を湛えた大釜。 [03:19.42] [03:19.70]—蛇のような生き物。 [03:22.23]—ひとりでに動く魔方陣に、 [03:25.37] [03:25.50]—呪わしげな書物 [03:27.78] [03:28.20]まるでこれでは、魔女の館じゃないか! [03:37.25] [03:50.33]気づくのが遅かったな?お前は踏み込んだのだ。 [03:56.94]邪惡な魔女の住処へと、愚かにものこのこと [04:04.31] [04:17.18]気づけば背後には少女暗い光を纏い [04:23.86]こちらに向けるその笑みは恐るべき魔女のもの… [04:30.56] [04:30.76]その目は獲物を値踏みしているかの様 [04:37.45]僕は逃げようとしたものの、 [04:40.16] [04:40.24]…体が動かない! [04:44.05] [04:44.19]あ—?足掻くだけ無駄だぞ。 [04:47.35]森に足を踏み入れる者の末路など、 [04:52.05]最初から決まりきっているのだから。 [04:57.47] [04:57.65]惨めな野晒し髑髏、或いは骨すら残されず— [05:04.16]…何れにせよ、お前ごときでは、逃げられはしないのさ! [05:10.84] [05:24.51]—それでは。 [05:25.76]晩餐を始めるとしようか [05:29.72] [05:31.15]—そぅら。 [05:32.11]食台にその見を献上しろ [05:37.03] [05:37.81]宴は盛大に行われるがいい [05:44.65]久方ぶりに食いでがある食材だ [05:50.26] [05:51.21]—爪を剥いでやろうか? [05:54.51]—血を抜きさってやろうか? [05:57.82]—舌をもいでやろうか? [06:01.21]—目をくりぬいてやろうか? [06:04.50] [06:04.76]自分の愚かさを呪えよ! [06:09.24] [06:09.64]いざ踊れ、踊り狂え [06:12.88]魔女は野蛮に嗤い猛る [06:16.14] [06:16.35]この胸中には愚かな自分をただ責める声 [06:22.90] [06:23.09]いざ歌え、歌い狂え [06:26.44]魔女は野蛮に嗤い猛る [06:29.60] [06:29.87]“まだ死にたくない”などと情けない声が漏れ出でる [06:36.43] [06:36.62]光の渦が [06:39.82]何かの魔法を解き放つ [06:42.96] [06:43.13]その手にかかって僕は最期のときを迎えるのか [06:49.96] [06:50.06]僕は目を閉じて [06:53.14]眼前の光景から眼を逸らす [06:56.58] [06:56.63]“せめて、最期はどうか苦しまずに”と願いながら… [07:03.80] [07:06.28]—と、こういうことがあるかも知れないので… [07:19.05]もう、森には近寄るな。 [07:25.49]でないと、次はほんとに喰われちまうぜ? [07:35.40]