[00:31.930]「生きていてごめんなさい」 [00:34.480]いつのまにか口癖 [00:37.180]弱音ばかり吐いていた [00:39.840]つまらぬだけの人生 [00:42.690]村の人たちは皆 [00:45.150]きれいな緑の髪 [00:47.850]仲間外れの私 [00:50.480]人と違う白い髪 [00:52.470] [00:53.170]森の奥で密かに [00:55.790]そびえ立つ千年樹 [00:58.470]私はここで一人 [01:01.180]神に願いをかけた [01:03.860]孤独に生き続けること [01:06.490]それはとても寂しい [01:09.320]だれでもいい私の [01:11.920]友達になって欲しい [01:16.520] [01:33.900]【Scene 2 Village】【第二幕 村莊】【Illustration by ゆーりん@北乃友利】 [01:35.900]彼女と出会ったのは [01:38.530]千年樹のすぐそば [01:41.210]倒れていた彼女を [01:43.860]助けたのが始まり [01:46.610]いつのまにか二人は [01:49.170]とても仲良くなった [01:51.870]だけど私と彼女 [01:54.520]何もかもが違った [01:56.490] [01:57.190]村の中の誰より [01:59.840]きれいな緑の髪 [02:02.530]その優しい声と笑顔 [02:05.160]誰からも愛された [02:07.840]どうしてこんな私にも [02:10.490]優しくしてくれるの? [02:13.130]自分より劣る女を [02:15.820]憐れんでるつもりなの? [02:18.140] [02:18.850]卑屈な私を抱きしめて [02:23.480]彼女はささやいた [02:29.400]「あなたは誰より素敵な人よ」 [02:34.080]涙がこぼれた [02:38.790] [02:40.390]たとえ世界の全ての人が [02:45.500]私を蔑み笑っても [02:50.860]必要としてくれる人がいる [02:56.100]それだけで幸せだった [03:03.790] [03:21.780]【Scene3 Urban】【第三幕 城市】【Illustration by ゆーりん@北乃友利 鈴ノ助 拶 壱加】 [03:23.480]二人で村を飛び出して [03:26.370]街で暮らし始めた [03:29.310]不慣れな生活でも [03:31.730]一緒なら大丈夫 [03:34.360]裕福な商人の 婦人の使用人 [03:40.300]生きるために選んだ [03:42.960]私たちの仕事 [03:44.960] [03:45.660]ある日屋敷で見かけた [03:48.280]青い髪の優男 [03:50.980]あいつと彼女の出会いが [03:51.600]隣の国の王女の 求婚を拒んだ [03:53.660]全てを狂わせた [03:56.250]海の向こうの国の王 [03:58.960]彼は彼女を深く愛し [04:06.610] [04:07.310]国は戦火に包まれた [04:11.630]王女が下した命令 [04:17.970]「緑の髪の女は全て [04:22.230]殺してしまいなさい」 [04:27.290] [04:27.990]みんなみんないなくなってしまった [04:32.950]白い髪の私以外 [04:38.360]彼女の代わりに私が死ねばよかったのに [04:43.650]どうして どうして [04:50.180] [04:52.340]【Scene 3.5 Revolution】【第3.5幕 革命】【Illustration by 鈴ノ助】 [05:09.060] [05:11.050] [05:11.660]「生きていてごめんなさい」 [05:14.250]いつのまにか口癖 [05:16.890]弱音ばかり吐いていた [05:19.580]つまらぬだけの人生 [05:22.250]港町の [05:24.910]新たに暮らし始めた [05:27.570]革命で王女が死んだと [05:30.200]風の噂で聞いた [05:32.210] [05:32.910]彼女と出会ったのは 教会のすぐそば [05:38.230]倒れていた彼女を 助けたのが始まり [05:43.590]いつのまにか二人は [05:46.250]とても仲良くなった [05:48.890]だけど私と彼女 [05:51.540]何もかもが違った [05:55.620] [06:03.570]【Scene5 Church】【第五幕 教堂】【Illustration by 拶】 [06:05.570]誰もいない夜の懺悔室 [06:09.690]偶然聞いてしまった彼女の告白 [06:15.900]ああ なんということでしょう [06:20.580]彼女は正に [06:23.580] [06:24.280]-悪ノ娘-/-惡之女- [06:26.620] [06:35.280]【Scene6 Seaside】【第六幕 海边】【Illustration by 壱加】 [06:37.280]街はずれの小さな港 [06:39.990]一人たたずむあの娘 [06:42.640]背後から近づく私 [06:47.880]懐からナイフ取り出して [06:51.470]王女の背中に向けて 振り上げた [06:58.600] [07:04.750]あなたに謝らなければ [07:07.110]いけないことがあるの [07:09.760]私結局あなたの仇はとれなかった [07:15.140]あの娘は昔の私 [07:17.810]とてもとても孤独な人 [07:20.470]ひとりで生き続けること [07:23.150]それはとても寂しい [07:25.130] [07:26.430]なにもできなかったあの娘 [07:29.370]少し料理がうまくなった [07:32.000]今日のおやつのブリオッシュ [07:34.640]とってもうまく焼けてる [07:37.350]あの時あの海辺で [07:39.890]一瞬見えた幻覚 [07:42.690]あの少年はいったい [07:45.330]誰だったのかしら?