[00:08.72]例えば明日にも この世が終わるなら [00:21.24]三通の手紙だけは せめて残しておきたい [00:34.09]一通は私を育ててくれた父母に [00:45.66]ありきたりだけれど ありがとうございましだと [00:52.59]それだけを何度も書きたい [00:59.29]色あせた写真を見つめながら [01:04.59]語り続けた夜と [01:12.32]何度か見た二人の優しい涙のためにも [01:25.63]命終わる時まで誇りを持ち続けたい [01:37.44]私は紛れもなく 贵方達の息子であったことを [02:04.14]二通目の手紙は かけがえのない友達に [02:16.46]ありきたりだけれど ありがとうございましだと [02:23.28]追伸に一度だけ書きたい [02:30.36]今にして思えば 楽しいばかりの学生だった [02:42.08]目を閉じて思い返す いくつの場面には [02:49.30]あの頃の友たちの [02:56.05]陽に焼けて 誇りにまみれながら [03:01.68]走り続けた道を [03:09.00]振り返りながら前を行く 君だから君だから今日まで [03:21.85]信じ続けた事を誇り思っていたい [03:33.99]君がそばにいてくれた 青春だったからこそ [03:40.46]輝いた日々を過ごせた [04:01.23]最後の手紙には 宛名さえ書かずに [04:12.90]使い慣れた便箋に黒いインクで“サヨナラ”と [04:19.98]たった一言書きたい [04:26.44]いつもの夜のように いつもの酒を飲み [04:38.50]いつもの椅子で いつものように [04:44.88]静かに過ごしていたい [04:52.06]やがて風は止まり 星さえ炎に包まれて 降り始める [05:04.32]この世が終わる時 世界のどこかで 鐘が鳴るだろう [05:21.11]私は 愛するお前の肩を抱き [05:34.95]思い出のあの街角で 静かにその時を迎える [05:48.22]お前を抱きしめながら [05:53.00]静かに命を終わる......